【書籍】「アオリイカの秘密にせまる」 エギング釣果UPのヒントがいっぱい

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※この記事はプロモーションを含みます。

アオリイカのことを詳しく知って、釣果UPに役立てよう!

と思って、図書館で本を借りて読んでみました。

読んでみた結果、アオリイカの生態が詳しく分かっただけでなく、エギングの釣果UPのヒントもわかりました!

ボリュームが多すぎてすべてを紹介できませんが、印象に残った部分のまとめとアオリイカ釣果UPのヒントを紹介します。

「アオリイカの秘密にせまる」まとめ
  • アオリイカは3種類いる
  • アオリイカの寿命は1年
  • 成長スピードが早い 1年で3kg〜4kgにもなる
  • 餌が見えやすい角度は斜め下
  • 満月の少し前、日没〜夜の活性が高い
  • アオリイカは色の判別ができない
  • 漁師さんもエギを使ってイカを狙う
アオリイカ釣果UPのヒント
  • よく釣れるタイミングは18時〜22時の間
  • 満月の少し前が最も良い
  • 夜は表層〜中層を狙う
  • エギのカラーは水色〜緑がよい
目次

アオリイカは3種類いる

シロイカ

日本近海で釣れるアオリイカは3種類に分類されます。

3種類のアオリイカ
  • シロイカ型
  • アカイカ型
  • クワイカ型

3種類ともアオリイカですが、生息地帯や産卵形態、DNA分析レベルで別種に分けられるといいます。

筆者

エギングで最もポピュラーなイカはシロイカ型です。

シロイカ型

日本全国の沿岸部ほとんどの地域に生息。オスは最大3kg、メスは1.5kg程度に成長。産卵場所は5m〜20m程度。釣りのターゲットで”アオリイカ”と呼ばれるイカは多くがシロイカ

アカイカ型

鹿児島県、長崎県、和歌山県など、黒潮と対馬暖流の影響を受ける地域に生息。シロイカに比べて、見た目が赤色。シロイカよりも大型化して、最大で5〜6kgにもなる。深場を好む傾向があり、産卵も推進20mより深い地域で行う。

クワイカ型

名前は沖縄の方言でクワ(小さい)に由来。南西諸島(沖縄方面)と小笠原で確認されている。主に珊瑚礁のリーフ内に生息。シロイカ、アカイカより小型。体重は親イカでも100g程度

アカイカ、クワイカは釣ったことがないので画像がありません…

水産庁HPに3種類のアオリイカの画像があるので、気になる人はチェックしてみてください。

アオリイカの寿命と成長

アオリイカの寿命は1年

アオリイカの一生
  • 6月-10月:孵化
  • 10月-3月:成長
  • 1月-3月:底水温を避けて沖合か深場へ移動
  • 1月-9月:産卵

なんと、アオリイカは1年しか生きることができません。

色々な条件でアオリイカを飼育した結果、1年以上生存したアオリイカはいませんでした。

アオリイカの適正水温20℃〜25℃で飼育しても、産卵すると力尽きて死んでしまいます

水温が15℃以下になるとエサも食べないほど動きが鈍くなり、死んでしまうアオリイカ。

水温が低下する冬場には、高水温の海域を求めて南下移動したり、水温の安定する深場に潜ったりします。

成長スピードが早い

アオリイカの成長スピードは、他の魚と比べてとても早いです。

飼育実験の結果によると…

  • 孵化時 平均胴長5.6mm 平均体重0.037mg
  • 45日後 平均胴長52mm 平均体重13.5g

同長約10倍 体重約350倍!!!

生まれて1ヶ月半で体の大きさが役10倍にもなっています。

別の実験では、生まれて170日で体重が500gになった個体もいるとのこと。

チヌが1年で約10cm程度にしか成長しないことを考えると、アオリイカの成長スピードは驚異的です。

筆者

8月のお盆ごろに釣れ始めるちっちゃいイカが、9月にはコロッケサイズに成長するもの納得です。

淡水では生きられない

アオリイカは塩分濃度が低い場所では生きることができません。

海水に淡水を混ぜて、海水の濃度が1/3以下の条件の水にアオリイカの卵と稚イカを入れた実験では

  • 卵→孵化しない
  • 稚イカ→10時間後に全滅

という結果になりました。

成長した親イカも同じ

漁師さんが定置網で捕獲したイカを、大雨の日の塩分濃度が薄い水の生簀に入れると…

イカが真っ白になって死んでしまいます。

アオリイカは成長しても淡水の割合が高い場所では生きることができません。

筆者

エギングをする時、雨の日の翌日は河口を避けた方がいいのかもしれません。

アオリイカの食と視覚

自分より体の小さいエサを好んで食べる

アオリイカは自分より体の大きい生物は敵と認識し、体の小さい生物を餌とみなします

具体的には、自分の胴体の1.7〜1.9倍以上の生物を敵と認識するようです。

大きさの異なるアオリイカとグレを一緒の水槽に入れた実験では

  • グレのサイズが小さい場合はアオリイカがグレを食べた
  • グレのサイズがアオリイカより大きい場合、アオリイカはグレを捕食しようとしない

という実験結果が得られました。

筆者

以下のサイズが小さい8月〜9月は、小さいサイズ(2.5号)のエギを使うのが効果的ですね。

マアジよりマルアジが好き

マアジより細身のマルアジ

アオリイカはマアジよりマルアジを好んで食べるという実験結果が得られたと記載されています。

具体的には、アオリイカにマアジ15匹とマルアジ3匹を与えたところ、マルアジが先に食べられました。

著者の見解によると、アオリイカは味の違いではなく、エサのシルエットを把握して細身の魚を好んで食べるようです。

さらに色々な餌をそれぞれ50匹以上与えてどの餌に反応がよいか検証した結果、驚きの実験が得られました。

餌ごとの捕食率

  • キシエビ/ハゼ類…100%
  • トゴロウイワシ…99.9%
  • サツキハゼ…99.8%
  • コトヒキ…98.9%
  • グレ…93%
  • マダイ…53.5%
  • マアジ…34.4%

エビ、ハゼ類は高確率で捕食されたのに対し、真鯛やマアジの捕食率はかなり低い結果になりました。

シルエットが細いエサの方が捕食率が高いです。

筆者

エギを選ぶ時も、細身のエギを使えば釣果アップにつながるのかもしれません。

エサが見えやすい角度は斜め下

アオリイカが最もエサを見やすい角度は”斜め下”です。

アオリイカがエサを認識する原理
  • 目の内側にある網膜に存在する”視細胞”で物体を把握。
  • ”視細胞”の密度が最も濃い部分が最もよく見える。
  • 視細胞は網膜の内側、水平方向より斜め上に集中している。
  • 視細胞からレンズを通して見える斜め下が最も見えやすい。

中層付近にいるアオリイカであれば、海底付近に泳いでいる小魚が狙いやすいということになります。

筆者

エギをボトムまで落とすことで、アオリイカが見つけやすくなるというこですね。

アオリイカは色の判別ができない

アオリイカは、色を感じ取る視細胞が1種類しかないため、色の判別ができません

人間には青、緑、赤を感じ取る3種類の試細胞があり、それぞれで感じ取った色と紫外線が脳内で処理されて色を感じ取ることができます。

一方、アオリイカの視細胞は1種類。

イカの眺めている世界は白黒に映るのです。

色の明度(明るさ)を感じ取れる

色を感じ取ることはできませんが、色の明度(明るさ)を感じ取ることはできるようです。

つまり、それぞれの色の持つ明るさによって白、灰色、黒に置き換えて見えるということ。

特に492nm(ナノメートル)付近の波長の光をよく吸収して認識できます。

色の波長

  • 450nmで青、550nmで緑。
  • 492nmは青〜緑の間の色です。
引用元:マイクラフト

青もしくは緑に近い色が好釣果につながるのかどうか、今後のエギングで検証したいと思います。

筆者

エギ王K軍艦グリーンが人気カラーといわれますが、もしかしたらイカから見えやすいのかもしれません。

夜間・満月の少し前が最も活発

著者の研究によると、アオリイカは夜に活性が高くなり、特に半月から満月にかけて最も活性が高くなるといいます。

日没〜夜にかけて定置網に入りやすい

京都府立海洋センターが定置網を仕掛けて4時間毎に揚げてアオリイカの入網量を調査したところ、日没前後の午後6時から午後10時までの間に最も入網数が多かったようです。

午後10時から午前6時までの間も入網したアオリイカがいましたが、午後6時から午後10時間よりも個体数は少なめ。

午前6時以降の日中は入網数は激減

このことより、アオリイカは午後6時〜午後10時の間にエサを求めて回遊していると思われます。

筆者

エギングは夜の方が釣れやすいと言われますが、そのとおりですね。

日中は底 夜間は中層を回遊

エギングをしていると「アオリイカは夜になると浮いてくる」と聞いたことがありますが、本書にはそれを裏付ける考察が書かれています。

基本、夜間は背の高い底引き網でもアオリイカの漁獲は少ない。これは、夜間のアオリイカが主に中層を遊泳しているためだろう。夜間は外敵も多く、アオリイカは暗く危険な底でのホバーリングを避けているのかもしれない。逆に昼間は底びき網で漁獲される。アオリイカがエビや小魚などを捕食するため、昼間は薄暗い近底層にいるためであろう。

新訂アオリイカの秘密にせまるより
筆者

夜になると、水深の浅い砂浜でもサーフエギングが成立する理由がはっきりしました。

アオリイカの釣法と漁法

アオリイカの釣り方と漁法は、思った以上にたくさんあります。

レジャーとしてアオリイカを狙う「釣り方」と、漁として漁師さんがアオリイカを狙う「漁法」に分けて紹介します。

アオリイカの釣り方
  • エサ釣り
    • 泳がせ釣り:ウキをつけて小魚を泳がせてアタリを待つ釣り
    • ヤエン釣り:ウキと針つけず小魚を泳がせてアタリを待つ釣り。イカがエサに抱きついたらゆっくり寄せて、針がついた”ヤエン”を投入する。
  • エギ釣り 
    • しゃくり釣り:エギをしゃくらせて釣る釣り方。
    • ティップラン:エギを4,5回シャクったあと、船を流してエギを横移動させながらアタリを待つ釣り方。
アオリイカの漁法
  • 曳き釣り:2〜3m程度の竿にオモリと曳型エギという専用のエギをつけて、船を流しながらアオリイカを狙う漁法。エギを水平移動させる。
  • シャクリ釣り:1〜2m程度の竿にオモリとエギをつけて、船を流してエギしゃくりながらアオリイカを狙う。
  • 定置網:垣網(網の壁)で以下の進路を遮って、箱状の網に誘導してイカを大量捕獲できる漁法。アオリイカは目がいいので、網目が大きい方がイカに警戒心を与えにくい。
  • 狩刺し網:産卵場に集まったイカの周りを網で囲んで捕獲する漁法。カシノキやヤマモモの葉を海中に沈ませて、意図的違産卵場を作ってイカを集める漁法を使う地方もある。
  • 底引網:海底、または中層に網を曳いてイカを獲る漁法。アオリイカは昼間は海底の漁獲が多く、夜は中層での漁獲が多い。
筆者

漁師さんもエギを使ってイカを狙うのはビックリしました。

シャクリ不要の曳き釣りを応用したエギング

漁師さんの漁法のひとつである、曳き釣り。

エギのシャクリが不要で、船を流してエギが横に移動するだけでもアオリイカが食ってくるというもの。

筆者はこの曳き釣りを応用して、シャクリ不要の”ただ巻きエギング”でアオリイカを狙っています。

ただ巻きエギングとは

エギを投げて一定スピードでリールを巻くだけの釣り方。アタリがわかりやすく、エギをしゃくるより釣り方が簡単。

エギはしゃくるのが当然と思っていましたが、しゃくらずにリールを巻くだけでもアオリイカが釣れてしまいます。

ただ巻きエギングの詳細はこちら

砂浜(サーフ)からイカを狙う”サーフエギング”でも使えるので、釣果が伸び悩んでいるエギンガーはチャレンジしてみるか価値ありですよ。

まとめ

書籍「アオリイカの秘密にせまる」を紹介しました。

「アオリイカの秘密にせまる」まとめ
  • アオリイカは3種類いる
  • アオリイカの寿命は1年
  • 成長スピードが早い 1年で3kg〜4kgにもなる
  • 餌が見えやすい角度は斜め下
  • 満月の少し前、日没〜夜の活性が高い
  • アオリイカは色の判別ができない
  • 漁師さんもエギを使ってイカを狙う
アオリイカ釣果UPのヒント
  • よく釣れるタイミングは18時〜22時の間
  • 満月の少し前が最も良い
  • 夜は表層〜中層を狙う
  • エギのカラーは水色〜緑がよい

イカの生態が詳しくわかるだけではなく、エギングの釣果UPのヒントまでわかります。

アオリイカのことをもっと詳しく知りたい!エギングの釣果をUPさせたい!と思っているエギンガーは必見の本ですよ。

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